馬場健太郎 2018.11.3 ‒ 11.25
Layered vision – Brush with the invisible
風景のその先。記憶や時間、風、香り・・・ 目に見えないが確かにある世界を描きたいというテー マのもと、色を塗り重ね、油絵の具の質感や重なりの ズレを大切な表現として考えてきた馬場健太郎。
筆を進めていくうちに絵の具の層(layer)の境界線、 あるいはズレの間から静かにヴィジョンが立ちあがり ます。イタリア留学時代に習得したヨーロッパの古典 技法に裏付けられた作品は、確固とした空間を作りな がらも透明感に溢れ、独特の光を放っています。
その光の中で鑑賞者は深遠な色彩の層に隠されたそれぞれの心の風景を見出すかも しれません。
今年は、国内のコミッションワークの他、ポルトガルのポルト市、ローマやパリ、 そして韓国の安養市の安養文化芸術財団でも作品が紹介され、作家の国際的な活躍も 期待されています。
ティル・ナ・ノーグで2回目の個展となる今回は、油彩・アクリル作品、ドローイ ングの新作を発表します。ぜひご高覧ください。