厚塗りに使いやすいクリスタのペンおすすめ8選|塗り込みから仕上げまで迷わず選べる!

ペンタブレットで描画作業を行うスタイラスペンの先端 作画ソフト

厚塗りで思うように立体感が出ないときは、絵の描き方だけでなく、使っているペンやブラシが合っていない可能性があります。

クリスタには初期サブツールだけでも厚塗りに使いやすいペンがあり、さらにCLIP STUDIO ASSETSを使えば質感の違うブラシも追加できます。

ただし、最初から種類を増やしすぎると、どのペンで塗ればよいのか分からなくなりやすいです。

まずは塗り込み、なじませ、描き起こし、仕上げの役割を分けて、自分の絵柄に合うペンを選ぶことが大切です。

厚塗りに使いやすいクリスタのペンおすすめ8選

タブレットでデザインスケッチを作成するデジタルペン作業

厚塗りに使うクリスタのペンは、色を混ぜる力、筆跡の残り方、エッジの出しやすさで選ぶと失敗しにくいです。

ここでは初期サブツールやCLIP STUDIO ASSETSで見つけやすいものを中心に、役割が重ならないように紹介します。

厚塗り油彩

厚塗り油彩は、絵の具を乗せながら下地の色も自然に拾いやすいブラシです。

塗った色が強く出るため、肌や髪の面を作りながら少しずつ描き込む用途に向いています。

筆圧を弱めると下の色となじみやすくなるので、ぼかしすぎずに色面を整えたいときに使いやすいです。

最初の1本として選ぶなら、厚塗りらしい立体感とデジタルの扱いやすさのバランスを取りやすいペンです。

名称 厚塗り油彩
特徴 色を乗せつつ混ぜやすい
向いている人 王道の厚塗りを練習したい人
料金目安 初期搭載または無料素材
注意点 混ぜすぎると色が濁りやすい

油彩平筆

油彩平筆は、平筆らしい面のタッチを残しながら塗り重ねられるブラシです。

丸いブラシよりもストロークの方向が見えやすいため、髪の流れや服のシワを面で描きたいときに役立ちます。

筆跡が残るぶん、ラフな厚塗りやアナログ感のある仕上げと相性が良いです。

一方で細部をきれいに整えるには慣れが必要なので、広い面を作る段階で使うと扱いやすくなります。

名称 油彩平筆
特徴 平筆の面を出しやすい
向いている人 筆跡を残したい人
料金目安 初期搭載
注意点 細部の整えには補助ブラシが必要

ガッシュ

ガッシュは、不透明感のある色をしっかり置きたいときに使いやすいブラシです。

淡く重ねるよりも、影や明るい面をはっきり作る塗り方に向いています。

厚塗りでは、最初に形を決める段階や、色がぼやけた部分を描き起こす段階で役立ちます。

筆圧やブラシ濃度の設定によって印象が変わるため、強めに塗りたい部分だけに使うと画面が引き締まります。

名称 ガッシュ
特徴 不透明な色面を作りやすい
向いている人 形をはっきり作りたい人
料金目安 初期搭載
注意点 強く塗りすぎると硬い印象になる

ドライガッシュ

ドライガッシュは、かすれた質感を出しながら塗れるブラシです。

均一すぎるデジタル塗りを避けたいときや、布、髪、背景にざらつきを足したいときに使いやすいです。

厚塗りの途中で使うと色面が荒れやすいので、仕上げや質感追加の段階で使うと効果が出やすいです。

絵全体に使うよりも、目立たせたい面だけに軽く重ねると自然なアナログ感になります。

名称 ドライガッシュ
特徴 かすれた質感を出しやすい
向いている人 アナログ感を足したい人
料金目安 初期搭載または無料素材
注意点 多用すると画面が荒れて見える

濃い水彩

濃い水彩は、水彩系でありながら色を比較的はっきり置けるブラシです。

厚塗りでも、肌の赤みや髪の影などを柔らかく足したい場面で使いやすいです。

油彩系よりも軽い印象になりやすいため、透明感のあるキャラクターイラストと相性が良いです。

厚塗りの重さを出しすぎたくない人は、濃い水彩を主力にして必要な部分だけ描き起こすとまとまりやすくなります。

名称 濃い水彩
特徴 柔らかく色を重ねやすい
向いている人 透明感を残したい人
料金目安 初期搭載または無料素材
注意点 重厚な油彩感は出にくい

塗りなじませ

塗りなじませは、色を新しく置くよりも、すでに塗った色を整えるために使うブラシです。

厚塗りでは、影と中間色の境目が硬すぎるときや、肌のグラデーションを自然にしたいときに役立ちます。

ただし、なじませすぎると厚塗り特有の筆跡や面の強さが消えやすいです。

使う回数を絞り、最後に別のペンでエッジを描き起こすと、ぼやけた印象を防げます。

名称 塗りなじませ
特徴 色の境目を整えやすい
向いている人 自然なグラデーションを作りたい人
料金目安 初期搭載または無料素材
注意点 使いすぎると立体感が弱くなる

魔王厚塗りブラシ

魔王厚塗りブラシは、線画から塗り込みまで1本で使いやすいCLIP STUDIO ASSETSの人気ブラシです。

筆圧で線幅や濃淡を変えやすく、細かい部分の描き込みにも使いやすいのが特徴です。

塗りと線の境目をなじませやすいため、線画を残しすぎない厚塗りに向いています。

無料で試しやすい素材なので、初期ブラシだけでは描き味が物足りない人の候補になります。

名称 魔王厚塗りブラシ
特徴 線画と塗りを兼用しやすい
向いている人 1本で進めたい人
料金目安 無料
注意点 自分の筆圧に合わせた調整が必要

dp-厚塗平筆 2

dp-厚塗平筆 2は、平筆系のタッチで面を置きやすいCLIP STUDIO ASSETSのブラシです。

初期の油彩平筆よりも別の描き味を試したいときに候補になります。

顔や髪の大きな面をざっくり作ってから、別ブラシで整える使い方に向いています。

平筆系は手の動きが絵に出やすいので、ストロークの方向を意識すると厚塗りらしい迫力が出ます。

名称 dp-厚塗平筆 2
特徴 面のストロークを出しやすい
向いている人 ざっくり塗りたい人
料金目安 無料
注意点 細密な仕上げには別ブラシが欲しい

厚塗り用ペンを選ぶ基準

画像編集アプリの設定を調整するデジタルペンの先端

厚塗り用のペン選びでは、人気やダウンロード数だけを見るよりも、どの工程で使うかを先に決めるほうが重要です。

同じ厚塗り向けブラシでも、形を作るもの、色を混ぜるもの、質感を足すものでは使いどころが違います。

混色の強さ

厚塗りでは、下の色と新しく置いた色がどれくらい混ざるかで描き味が大きく変わります。

混色が強いペンは肌や髪のなじみを作りやすいですが、色を重ねすぎると濁りやすくなります。

混色が弱いペンは形をはっきり描けますが、境目が硬く見えやすいです。

初心者は、混色が強いペンと弱いペンを1本ずつ用意して、工程ごとに切り替えると安定します。

塗り始めは弱めの混色で形を作り、後半に必要な部分だけなじませる流れが扱いやすいです。

筆跡の残り方

筆跡が残るペンは、塗りの方向や勢いが画面に出るため、厚塗りらしい情報量を作りやすいです。

一方で、筆跡が強すぎると肌が荒れて見えたり、絵全体が雑に見えたりします。

どのペンを使うか迷う場合は、描きたい質感ごとに筆跡の強さを分けると選びやすくなります。

質感 向く筆跡 使いやすい工程
弱め 中間色の整理
中程度 流れの描き込み
中程度 シワの面作り
背景 強め 質感の追加
金属 硬め ハイライト作成

線画との相性

厚塗りは線画を完全に残す描き方もあれば、線画を塗りの中に溶かす描き方もあります。

線画を残したいなら、塗り用ペンは線をぼかしすぎないものを選ぶと輪郭が崩れにくいです。

線画をなじませたいなら、塗りと線の境界を拾える混色系のペンが向いています。

  • 線画を残すなら硬めの塗りペン
  • 線画を消すなら混色系のペン
  • 顔まわりはエッジを残す
  • 髪先や服は線を溶かす
  • 仕上げで輪郭を描き戻す

最初から線画を全部消そうとすると形が崩れやすいため、残す線と消す線を決めてから塗ると安定します。

クリスタで厚塗りペンを使う基本手順

液晶タブレットでデジタルイラストを制作するクリエイター

厚塗りは自由に塗り重ねる描き方ですが、何も考えずに塗ると色が濁ったり形が崩れたりします。

ペンの性能を活かすには、ラフ、下塗り、塗り込み、描き起こしの順番を意識することが大切です。

ラフ

ラフの段階では、きれいな線を引くことよりも、光の向きと大きな形を決めることが重要です。

厚塗りでは後から線を塗りに溶かせるため、線画を完璧に整えなくても進められます。

ただし、顔の向き、目の位置、体のバランスが曖昧なままだと、塗り込みで迷いやすくなります。

ラフ用のペンは、少しざらつきがあり、太さの変化が見えやすいものを選ぶと形を取りやすいです。

線を薄くして上から塗る前提なら、ラフの色は黒ではなく茶色や青みのグレーにすると後でなじませやすくなります。

下塗り

下塗りでは、細かい影よりも大きな色面を先に置くと厚塗りの土台が安定します。

最初から細部を描き込むと、顔や体の立体感よりもパーツ単位の修正に時間を取られやすいです。

下塗りに使うペンは、不透明度が高く、面を作りやすいものが向いています。

工程 目的 向くペン
ベース色 範囲を決める ガッシュ
大きな影 立体を作る 厚塗り油彩
赤み追加 血色を足す 濃い水彩
境目整理 面を整える 塗りなじませ
形の修正 輪郭を戻す 硬めのペン

下塗りが整うと、後の描き込みで迷う時間が減り、厚塗りのペンの良さも出しやすくなります。

塗り込み

塗り込みでは、暗い色を増やすだけでなく、明るい面を置き直す意識が必要です。

厚塗りは影を足す作業に見えますが、実際には光の当たる面を描き起こすことで立体感が強くなります。

細部を描く前に、顔、髪、服の大きな面を見直すと全体のバランスが崩れにくいです。

  • 大きな影を先に置く
  • 中間色で境目を整える
  • 明るい面を描き戻す
  • 硬いエッジを残す
  • 最後に質感を足す

ペンを頻繁に変えすぎるとタッチが散らばるため、主力の塗りペンを1本決めてから補助ペンを足すとまとまりやすいです。

厚塗りペンの設定で変える場所

スタイラスペンでタブレット操作を行う手元のクローズアップ

同じペンでも、設定を少し変えるだけで厚塗りのしやすさは大きく変わります。

特に下地混色、ブラシ濃度、筆圧の影響を理解すると、自分の手癖に合う描き味へ調整しやすくなります。

下地混色

下地混色は、すでにキャンバスに塗られている色を拾いながら描く設定です。

オンにすると色の境目を自然になじませやすく、肌や髪のグラデーションを作りやすくなります。

オフにすると新しく選んだ色がそのまま出やすく、形を描き起こしたい場面で使いやすくなります。

厚塗りで画面が濁る場合は、すべてを混色系のペンで塗らず、描き起こし用に混色を弱めたペンを用意すると改善しやすいです。

同じブラシを複製して、混色ありと混色なしを分けておくと作業中に迷いにくくなります。

ブラシ濃度

ブラシ濃度は、ストロークの色の出方や重なり方に関わる重要な設定です。

濃度が高いと色がはっきり出るため、影やハイライトを決めやすくなります。

濃度が低いと柔らかく重ねやすくなりますが、何度も塗るうちに色が濁りやすくなります。

調整項目 上げたとき 下げたとき
ブラシ濃度 色が強く出る 淡く重なる
不透明度 面がはっきりする 透け感が出る
絵の具量 描画色が出やすい 下地の影響が増える
絵の具濃度 重い色になる 軽い色になる
色延び 長くなじむ 短く止まる

濃度の調整は一度に大きく変えず、少しずつ描き味を見ながら変えると失敗しにくいです。

筆圧

筆圧の設定は、線の太さや濃淡を手元でどれくらいコントロールできるかに関わります。

筆圧が強く出すぎると、少し力を入れただけで色が濃くなり、塗りムラが目立ちやすくなります。

筆圧が弱すぎると、立体感を出したい場面でも色が乗らず、何度も重ね塗りすることになります。

  • 弱い力で薄く乗る
  • 強い力で面が決まる
  • 細部で線幅が暴れない
  • なじませ時に濁りすぎない
  • 描き起こしで色が負けない

自分の筆圧に合わないペンは人気素材でも使いにくいため、数値よりも実際のストロークで判断することが大切です。

厚塗りが汚く見える原因

ペンタブレットを操作するデジタルペンの手元風景

厚塗りが汚く見える原因は、ペンの性能だけでなく、色の混ぜ方やエッジの残し方にもあります。

ブラシを増やす前に、よくある失敗を知っておくと、今使っているペンでも仕上がりを改善しやすくなります。

色を混ぜすぎる

厚塗りで最も起こりやすい失敗は、すべての境目を混ぜてしまうことです。

境目をなじませるほど自然に見える気がしますが、立体を伝えるためには硬いエッジも必要です。

特に目の周り、鼻、口、輪郭、髪の影は、ぼかしすぎると焦点がなくなります。

  • 顔の重要部分はエッジを残す
  • 肌の広い面だけなじませる
  • 影の境目を全部ぼかさない
  • 暗い色を混ぜ続けない
  • 最後に明るい面を戻す

混ぜる場所と残す場所を分けるだけで、同じペンでも厚塗りの見え方はかなり変わります。

ぼかしすぎる

ぼかし系のペンやなじませ系のブラシは便利ですが、使いすぎると画面全体が眠く見えます。

厚塗りはやわらかさだけでなく、面の切り替わりや筆跡の強さで魅力が出ます。

ぼかしたあとに必ず描き起こしを入れると、立体感と清潔感を両立しやすくなります。

特に顔まわりは、ぼかしで整えたあとにまぶた、鼻筋、唇、顎のラインを軽く戻すと印象が締まります。

背景や服は多少ぼかしても成立しやすいですが、視線を集めたい部分だけは硬い筆跡を残すと見栄えが良くなります。

レイヤー運用

厚塗りではレイヤーを増やしすぎても、逆に1枚にまとめすぎても作業が難しくなります。

レイヤーが多すぎると色を自然に混ぜにくくなり、1枚にまとめすぎると修正が怖くなります。

初心者は、最初だけパーツを分けて、塗り込み用の複製レイヤーを作る方法が扱いやすいです。

運用 メリット 注意点
多めに分ける 修正しやすい 混色しにくい
1枚に結合 なじませやすい 戻しにくい
複製して結合 安全に塗れる 管理が少し増える
仕上げだけ別 調整しやすい 厚みが薄く見えることがある
背景を分ける 人物を直しやすい 境界のなじみが必要

塗りに慣れるまでは、元データを残したまま複製を結合し、その上で厚塗りする流れが安心です。

厚塗りに合うペンは作品ごとに変えるのが近道

ペンスタンドに立てたデジタルペンの先端部分

厚塗りに使うクリスタのペンは、これだけを使えば必ず上達するという1本を探すより、工程ごとに役割を決めて選ぶほうが上達しやすいです。

形を作るならガッシュや厚塗り油彩、筆跡を残すなら油彩平筆やdp-厚塗平筆 2、線画まで兼用したいなら魔王厚塗りブラシが候補になります。

柔らかくなじませたい場面では濃い水彩や塗りなじませを使い、最後に硬めのペンでエッジを描き戻すと、ぼやけた印象を防げます。

最初から大量のブラシを入れる必要はなく、主力1本、なじませ1本、描き起こし1本の3種類を決めるだけでも厚塗りはかなり進めやすくなります。

自分の絵柄に合うペンを見つけるには、同じ顔や同じリンゴなどの小さなモチーフを複数のブラシで塗り比べ、色の混ざり方と筆跡の残り方を確認するのが近道です。

ペン選びで迷ったら、まずは初期サブツールで厚塗りの流れを覚え、その後にCLIP STUDIO ASSETSの素材を追加すると、描き味の違いを判断しやすくなります。